荒野の出来事

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　　　　　 減っていく最前線メンバー

　ゲームが始まって２年
　最初の一ヶ月は第１層すらクリアされず
　この間に２０００人ものプレイヤーが死んだ
　キリトが第１層のボスを倒してから
　コンスタントに攻略組みは階層をクリア
　
　その後攻略組みと呼ばれるプレイヤーは減り
　本当に徐々にではあるが攻略ペースが
　下がり傾向にあると思われる。
　理由はいくつか考えられる…。




　□■ プレイヤーの質の変化　
　第１層に手間取っていた最大の障害は
　プレイヤーが死んだら生き返れない
　という設定だ。基本的な部分は
　ベータ版からは変わっておらず
　テスト未経験者でも徐々に慣れていき
　マニュアル化されてきたのだろう。
　
　敵の数が限られているこの世界で
　レベルアップの効率は最前線が一番いい
　上のように攻略の効率化が進めば
　それにともない攻略組みと、それに
　追随するプレイヤーとの間の
　開きが徐々に大きくなっていく

　攻略組み候補が減っていき
　攻略組みからも脱落者や死亡者が出て
　結果攻略組み最前線の数が減ったと思われる。
　


　

　□■ プレイヤーの生活環境の変化
　このゲームはなんだかんだで趣味的要素が強い。
　キリトや他のプレイヤーを見れば分かるが
　最前線に近いメンバーになればなるほど
　装備品や備品を整えながら、尚お金が余る。

　金があれば服やアクセ、住居を買えるし
　欲しいものによっては作ることも出来る。


　“ゲームオーバーは即、死に繋がる”

　そのストレスから逃れるために
　趣味的なものに逃れ、結果
　攻略組みから外れた人間もいるはずだ。
　
　茅場がどこまで予想して娯楽要素を
　入れたかどうかは不明だが
　環境やプレイヤーの思考の変化まで
　考えて設計していたのなら大したものだ…。



　□■ とにかく後追いプレイが難しい…。
　このゲームの設定上、レベル上げの効率は
　上にいるプレイヤーの方が遥に良い！
　先駆者によりダンジョンルートはわかっても
　宝やボスのドロップ品は無くなっている。

　中途半端なギルドは運営が難しい。
　序盤で足踏みしていたギルドは
　上がったところでＰＫに狙われる。
　　
　ソロの後発者はかなり厳しい
　上のリスクがあるに加え
　最前線には大きなギルドがいる。
　


　
　　　　　 人はその環境に慣れてしまう…。

　アインクラッドはあくまでも仮想世界。
　剣も敵も建物も、情報でしかない。
　本物が無いその世界で違和感を感じても
　人は長い時間をかければその環境に慣れてしまう。

　慣れてしまえば別のことに
　意識を向けることもできる。
　気休め程度にしていたことが
　趣味に変わり、戦うことを
　やめてしまった人間がいたとしても
　そんなに不思議じゃない…。



　□■ これも茅場の狙いだったのか？　

　そもそも彼は何をしたかったのでしょうか？
　まだ解消されていない疑問の一つですが
　現実世界に遥に近い仮想世界！
　
　やっぱり最初に彼が言ったとおり
　「この世界を作り、干渉すること」が目的？
　だとしたらどこかで干渉しているはずなんだが
　…わからないなあ。
　


　
　
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